un_yamada


数学と音楽、素数の快感
-Dancing As Thinking -

ー今うんさんは、ダンスだけでなく、他の分野とのコラボレーションにも取り組んでいると思うのですが、どんなことにアプローチしていますか?

ひとつは、数学者の森田真生さんと取り組んでいるDancing As Thinking。
この間も山口スタジオイマイチで私と森田さん2人の講師体制でワークショップをやりました。
私はカラダを通じて、森田さんは数学を通じてひとつのテーマについて考え参加者と一緒にクリエイションしていくって内容です。

ープロジェクトがスタートしたきっかけは?

たまたま森田さんの話しを聞く機会があって興味をもった。森田さんの専門分野の圏論を聞いたときに、私が今まで見て来た世界でそこにあったらいいなってものがそこにあって。。文学や詩や絵の中にそれがあるのは知ってたけど、まさか数学にあるとはってところが面白かった。

ー数学は得意だったんですか?

ぜんぜん。でも、私の家族は朝から数学の話しをしているような数学大好き家族でした。中でも弟は数学の専門家で今でも某会社の数理部という部署で仕事をしています。
で、森田さんと出会って話しをしていくうちに、私、素数が分かるってことを発見しちゃったんです。
昔から、13,37..とか、計算しなくても、なぜか素数をあてることができたしルービックキューブとか異常に得意なんですよね。作品をつくるときも数字にこだわっていて、振り付けするうえで、配列とか図式とか時間軸とか。音楽なんかも楽譜だけでなく自分の耳でディクテーションして音形を違う図に書き換えるんです。そして、その図形からルールを見つけてから振り付けにしたりとか。ダンサーに要求するカウントも8ではなく、7, 7 , 7 , 11,,と、なぜか素数だったりとか。数に対しては神経質だったんですよね。
音楽もすごく好きなので音楽と数学が似てるんじゃないかな〜とぼんやり見えていた部分が森田さんを通じてクリアになり、数学にさらに興味をもてたのがはじまりです。


踊ろう踊ろう深いところから出し切ろう
誰もが底から笑い踊りつながっていく。うんスタイルの真髄


ーダンスワークショップは全国でやってますよね。

無数にやっています。幼稚園から大学、一般まで。海外でもやるし、障害者向けとかも。
10年前と比べたら初心者というか一般の人が多くなりましたね。

ー楽しそうな雰囲気ですよね。いつもあんな感じなのですか?

うん(笑)。
学校だと、またやや違うけど、一般の人が雑多にいるとあんな感じになる。

ー一般の人でも、とっかかりやすい内容が特徴ですよね。踊っていることと話している事の間に時差がないからじゃないですか?

そうかも。教えようとはしていなくて、踊っているだけだから(笑)。踊ろう踊ろう!って。