ー特集・連載ー 「やっぱり海、それでも海 PART1」
「なければ、ないないなりにやればいい」
佐久間不動産 代表取締役 佐久間浩さん
葉山に来た人の誰もが注目するあの小屋。眺望抜群の真名瀬海岸の通称”佐久間小屋”の佐久間さん。海の住み方暮らし方にこだわりをもつ人間のひとりだ。
海に突き出た小屋の扉を開けると、目の前には絶景の葉山の海が広がる。富士山、江ノ島、鳥居、そのどれもが日本の美しいシンボルである。小屋の内部では、写真をはじめとした色とりどりのオブジェが迎える。夕暮れになると採れたての海産物を焼く匂いが広がり集まった人々の声とともに聞こえ始め小屋全体の温もりを伝える。佐久間さんは、ここで友人知人たちを迎え、四季折々で変化する海と心地よい波音とともに格別の時間を過ごしているのだ。
そのように、海と一体化した生活を営む佐久間さんが撮る写真からは海への想いが伝わってくる。波が高く舞い上がる瞬間を撮った写真は素晴らしく過去にも雑誌に連載するなど好評を得ている。又、イラストも描くなど多彩な顔も持つ。
今回は、佐久間さんがこだわる海辺の暮らしと海遊びの魅力を語っていただくとともに、その数々の写真も一端を紹介する。後半、葉山生まれ葉山育ち生粋の葉山人として、佐久間さんに、その魅力とユニークな歴史を語っていただいた。いつのまにかオレンジの太陽が水平線に落ち静かな波の音がいっそう心地よく聞こえてきた。本当に、この人は海と葉山の生活を愛しているのだと感じた。