OASIS_Masakazu_ASAYAMA

「安心して楽しめること」


 ーこの丹波ワイン(*注)、国産なのに甘過ぎず結構しっかり喉に来て柔らかくいい味ですね。

 ワインは去年から充実することにしたんで、まだまだ勉強不足で、銘柄も扱いも迷います。高いワインは無理だし、安くて体に安心で旨いっていうのがいいし、また温度で味が変わるから海の家で扱うのは、なかなか難しいですね。…このダークエールビール(黒ビール)もいいですよ。

ー これも、コクがあって他にはない味!! さすがのセレクト。オーガニックレストランの先駆けですね。その努力がお客さんに伝わってますよね。

 日本って酒つくる技術は世界的に一流です。気候と米質とその酒蔵にいる菌を、杜氏(トジ)がコントロールする。そのうえでさらに、今の時代に合うものは何だろうかって模索してますよね。芸術的です。

ー 皆に運営任せているといいつつ、結構、朝山さん、こだわっているじゃないですか、、、(この時、テーブルに出現した)この白ワインもきりっと透き通って軽いですねー。品がある!

 日本らしいワインなんだけど、日本酒に通じる質があって!防腐剤入っていないから体への負担がないしね。反対にシェリー酒みたいな日本酒もある。あの糠臭さを別の旨み、香りにもっていく杜氏(トジ)の技は凄い。僕なんか語るレベルじゃない。尊敬します。

ー ものひとつひとつにこだわり感じられます。

 こだわりというかまずOASISの芯は音楽だから、ライブでもBGMでも、海のそばが似合う音が欠かせない。それをシステムとしてのひょうたんスピーカーや共同経営するマーボー(藤川正雄)の音響技術が支えている。

OASIS @flickr

 暑い中、食事をするのだから、暑い国の料理を中心に提供します。沖縄ソバ、チャンプルー、インドのカレー、ジャマイカ料理、タイ焼きそば…。そして何度も言いますが、オアシスは毎日来る処だから、食で気をつけるべきは安心です。添加物入っているかどうかとか。値段も高いと毎日来れないし。30年やってるけれど値段ほとんど上げてないです。笑。

 これまで仲間達が蓄積してきた様々なことを、整合性持ってまとめると現OASISになっちゃう。

ー 夏の期間は、やはり、ほぼ海に1日中いるのですか

 カレーの仕込み担当で、タマネギ剥いて炒めて、熱中症との闘いながら、ほぼ毎日います。20年前にネパール人とつきあい始めて、彼らの料理を見て覚えました。ベジとチキンをインド米で出してます。インド帰りの菜食の方にも、日本のカレーをという人も、両方が楽しめるように心がけています。夜は客席で、ライブとワイン、日本酒を楽しんでます。

OASIS @flickr

ー かつ葉山の人は食通が多いですからね。大変じゃないですか

 そう思います。驚くほど(笑)。オアシスは、料理人が日ごと変わるコーナーがあって、目当ての料理がある日しか来ない客もいます。今日は誰?って(笑)だから、ライブ同様、フードのスケジュールも公開しています。

ー それだけOASISへの期待値高いんですねえ、、

 来はじめると止まらなくなる。毎年の人も今年からの人も結構居ますもんね。

ー 既存の海の家の食のイメージが変わりました。海の家で出す食べ物は、ともすると、大雑把になりがちだと思うんですね。でも、ここは違う。やはり、朝山さんのホスピタティというか、、オアシスが続いている秘密はそこにもありますね。

 「安心して毎日来てください!」そこに尽きます。