古いものを残して新しくする
ーこのスタジオはもともとどういった建物だったのですかー
大正時代からの古民家でボロボロだったんですよね。誰も手をつけていなくて。その時の仲間からは、絶対にやめたほうがいい。カビ臭いし。お化け屋敷ですよ(笑)。修繕費がかさむため不動産屋も見放していた物件だったんです。でも、海のすぐそばだし、山もすぐいけるわけですよ。鉄筋の建物よりも何か「帰ってきた」感というか、もうひとつの家みたいなものをつくりかたったんで決めました。めちゃくちゃ小さいんですけどね。
ーリノベーションは大変だったのでは?ー
もともと好きなんですよ。古いものを残しながら新しくする。
イメージが出来てたんで、半年ぐらいで突貫工事しました。
ーよい雰囲気のカフェですね。イベントもよくされているのですか?ー
そうですね。海から上がった後にコーヒーが飲めるだけで気分が全然違いますから。イベントも、よくやってますね。実際に、今も、横山泰輔さん(写真家/サーフアーティスト)の個展をやっています。過去にも、トークショーとか上映会とかライブとかいろいろやっています。多目的なスペースがここにありますから、自由にできます。イベントはコンセプトさえあえば、いつでもウエルカムです。
展望 – 第三の家 –
第一の家っていうのは自宅ですね。第二の家がオフィスととらえるとしたら、ここは第三の家になるんじゃないかと。日常は、第一と第二を行ったり来たりする。そこにBEACHという三番ができたことによって、より豊かになっていくと。
僕の中では、この第三の家をいくつか増やしていけたらいいなと考えています。
都内から100km圏内にある場所で、この第三の家が横に横につながっていっていったらいいなと。ひとつには、自然の素晴らしさを伝えていきたい。どこでもいいわけではなく、、もっと深い自然でちょっと奥にいけばあるわけですよね。葉山も素晴らしいんですけど、もっといろんなところでできるようにしたいんです。
震災の後、低エネルギー化が進んで行くと思うのですが、きっとオフィスのあり方も変わっていくんじゃないか、第二と第三は繋がるんじゃないかと思っています。ここも最初から無線LANを入れています。ちょっとパドルボード行って、帰ったらラップトップ開いてメールをチェックしたり、チャットでコミュニケーションができるとか、そういう形態もじょじょに出来て行くんじゃないか。
だから今後は、(100km圏内で)第二と第三がつながることをイメージしています。そして第三の家は、その周りで簡単な電力や食べ物を自給自足できたら理想です。ゆっくりと実現していきます。
「第三の家づくりを、ゆっくり実現していきたい」