「俺たちの遊び場をつくりたい」
海まで0分 ー葉山の海を見渡せる隠れ家?海小屋?ー
-そもそもなぜ、ここにこの空間をつくろうと思ったのですか?-
いつも海といられる場所が欲しかった。サーフィンした後でも釣りをやった後でも常に海と離れずにいられる空間が欲しくて、どこかないかなあと思っていたのね。仕事柄不動産をしているので、この辺を調べている時に、たまたま見つけたのです。知人が所有者だったので拝み倒して売ってもらった。
道路と海に挟まれ海にアクセスのいい場所は、このあたりでもなかなかなかったので「ここだ!」って直感で決めたね。
ここ、つくってるときはね、(1987年5月に完成)「何つくってんの?お店?家?,,」って、よく不思議そうに聞かれたね。「あそび小屋」って答えるとさらに皆きょとんとしていた。ここには「生活」はないからね。純粋に楽しむための場所だから。パーティが終わればパッと家に帰っちゃえるしね。
-どこか他の場所を参考にしたとか、イメージはあったのですか-
当時は資料もないし全くオリジナル。1987年5月に完成。最初は”よしず”張りの、海の家みたいな簡素なつくりだった。仲間うちの協力でつくった手作りの風通しのいい空間だね。
しかし、当初は、皆(店と)間違えてよく入ってきたね(笑)。なんか、気になっちゃうのかな?できた年は、特に、すごかったね。「あの小屋、何!!」って感じ(笑)。
その後、1993年に今のような小屋に建て直した。2009年に台風でやられて直したんだけどね…。トータルで数百人来てるんじゃないかな。とにかく無数。名前は出せないけど、著名人もいっぱい来てるよ。ここで癒されて帰っていく。どこでもごろって寝れるしね。
-ここでしか見れない、体験できないことはどんなことですか-
海と富士山と江ノ島。日本人が好きなシンボルが”BONSAI”って感じで全部揃って凝縮している。海、島、神社、鳥居、夕日、神々がつくるアートでドラマみたいなのです。
自分の好きな思いっきりジャパンな風景(笑)。実は、湘南エリアでも、あんまりこういう場所ないんだよね。夕方になれば、ビーチは誰もいないから、俺だけのものだし、四季折々で風景も違う。特に冬の富士は抜群だね。バーベキューなんて日常茶飯事で飽きちゃった(笑)。それより肴は風景だよね。ここは。
※佐久間小屋のデッキ中央にはドラム缶を利用したオリジナルBBQ釜が常設されてあり、海で冷えたからだを暖めることができるし、食材さえあれば、すぐに焼き物ができるようになっている。
Photo by Hiroshi Sakuma in1887
まだ 灯台が建設されていない頃に佐久間さんが小屋から撮影した写真。
さて、今と比べてどっちが美しいでしょう?